2021.11.16メールマガジン

【大学 キャリアセンター・インタビュー】東北学院大学 就職キャリア支援部 就職キャリア支援課 課長 福田 克俊氏

東北初のミッションスクールであり、1886(明治19)年創設の「仙台神学校」がルーツとなっている。スクールモットーの「LIFE LIGHT LOVE」は、「命(生命の尊さ)」「光(知識・希望)」「愛(隣人愛)」を表し、建学の精神や教育方針に通底する想いを表す。

キャンパスには、国の重要文化財「デフォレスト館(旧シップル館)」をはじめ、3棟の登録有形文化財があり、学び舎としての歴史と伝統を物語る。創立135周年を迎えた現在、6学部16学科、6研究科11専攻を擁する東北最大の私立総合大学となっている。

今回は、東北学院大学 就職キャリア支援部 就職キャリア支援課の福田克俊課長にお話しを伺った。

◆一人の学生も迷うことなく」支援するという想い
本学の礎を築いた三校祖、押川方義、W・E・ホーイ、D・B・シュネーダーは、建学の精神を「個人の尊厳の重視と人格の完成」の教育にあるとしました。
この精神をよりどころに、新型コロナで対面授業が困難になった際、大西晴樹学長の「一人の学生も迷うことなく」という想いを全学的な合言葉にして、オンライン授業を遂行してきました。

就職支援においても同じことが言えるでしょう(※1)。対面での支援が制限され、思うようなサポートがおこなえない時期もありましたが、「一人の学生も迷うことなく」という気持ちで、様々な体制・プログラムを整えてきました。

本学は一学年約3,000人弱の学生が在籍しています。全ての学生に言葉通りの支援ができているとは言えないのかもしれませんが、この想いを大切に、日々の支援に邁進しています。

新型コロナで経済活動が停滞し、採用市場も楽観できる状況ではありません。こうした環境にも関わらず、絶えず求人をいただいていることに、心から感謝を申し上げます。長い時間をかけて築いてきた企業の皆さまとの信頼関係、19万人を超える卒業生の貢献と実績に、ありがたみを強く感じています。

皆さまのご協力に応えるためにも、進路が決まっていない4年生を中心に、一人も迷わすことのないサポートをおこなってまいります。

◆オンライン採用のための企業・学生支援
学生はオンライン採用に、どんどん適応しています。日々の授業で慣れていることもありますが、先輩情報も蓄積され、活かせるようになってきました。東北学院大学後援会の援助を受けて、オンライン環境を整備した「個別ルーム」を各キャンパスに設置するなど、設備面のサポートも整いつつあります。

企業のオンライン採用も定着しつつありますが、対面の採用活動を大切にしている企業も少なくありません。地方ではその傾向が強いと言えるでしょう。オンラインに適応している学生の現状を伝え、オンライン採用のメリットを企業サイドに伝えていくことは、本学が担える役割なのかもしれません。

オンライン化だけでなく、新卒採用そのものが大きく変化しています。大学に求人票を出して学生からの連絡を待つ・・・というスタイルでは、厳しいことを地元企業の皆さまに伝えつつ、学内イベントなどで新たな出会いの場を提供する必要もあるでしょう。

本学の社会的役割を意識しながら、お役に立てることを実施していきたいと思います。

◆学生の可能性を広げる取り組み
低学年向けキャリア教育の一環で、「キャリアトークイベント」を定期的におこなっています。多様なキャリア選択をした卒業生の話を聞く催しですが、参加人数は増える傾向にあります。質問なども積極的で、キャリア形成に対する意識の高まりを感じます。オンライン開催になり、協力いただける卒業生は増えているので、学生には幅広いキャリア選択を知ってもらい、自らの可能性を広げてほしいですね。

他にも可能性を広げる取り組みの1つに、「就活トップガン講座(※2)」があります。地方から見ると、東京などの大都市圏で就職活動することに、ハードルを感じる学生は少なくありません。そのハードルを少しでも下げてもらうため、意欲ある学生を対象に、少人数制の就職支援講座を今春からスタートさせました。

グローバル企業や大手企業、地元優良企業まで、学生たちはそれぞれに志望する就職に向けてがんばっています。

相応に規模が大きな大学なので、個別支援を必要とする学生は少なくありません。LGBTQ(性的マイノリティ)や障がいのある学生などは、より配慮を要する対応が求められます。キャリア支援の職員だけなく、学内の様々な組織と連動し、キャンパス全体で対応していく必要があるでしょう。簡単ではありませんが、支援環境をさらに整えていきたいと考えています。

◆失敗を受け入れ、成長を促す教育環境
新型コロナによる自粛生活のなかで、大学生の行動に厳しい視線を向けられた時期がありました。この数年、“失敗”を避ける学生が増えていると感じるのですが、そんな彼らをさらに萎縮させてしまったのでは・・・と不安を覚えています。

自分の世界を広げ、新しいコミュニティーのなかで失敗を経験しながら、複雑な社会性を育む時期です。制約を良しとする生活が続くことで、新しいトライを避けたがる学生が増えることを杞憂しています。私たち大人が多少のリスクは引き受け、チャレンジを応援する社会であってほしいと願っています。

日々成長する学生に相応しい教育環境を整えることも大切です。仙台駅近くの土樋キャンパスに隣接して、新キャンパス(五橋キャンパス)が2023年4月に完成します(※3)。泉キャンパスと多賀城キャンパスの学生も合流し、互いに異なる学問を修める学生が集う「ひとつのキャンパス」を目指しています。社会や市民に開かれたアーバン(都市型)キャンパスとして、多様な交流を生み出す場は、学生をより成長させてくれるでしょう。

昨今はネット上に情報が溢れていて、就職活動における成功事例を真似たエピソードやフレーズが数多く紹介されています。それらをみんなが利用するので、平均的な学生が量産されているような印象を受けます。何か1つでよいので“自分らしい”経験を糧にして、社会で生きていくための下地となる力を育むことが大切でしょう。それを自信に変え、社会への第一歩を踏み出していく。そんな大学生活を提供したいと考えています。〔就職情報研究所 所長 平野 恵子〕

※1
学長・就職キャリア支援部長あいさつ
https://www.tohoku-gakuin.ac.jp/recruitment/greeting.html
企業・団体の採用ご担当者様
https://www.tohoku-gakuin.ac.jp/recruitment/

※2
就活トップガン講座
https://www.tohoku-gakuin.ac.jp/info/top/210421-1.html

※3
東北学院大学アーバンキャンパス計画
https://www.tohoku-gakuin.jp/activity/urbancampus.html

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<大学データ>
東北学院大学
http://www.tohoku-gakuin.ac.jp/

○土樋キャンパス
〒980-8511 宮城県仙台市青葉区土樋1-3-1
就職キャリア支援部 就職キャリア支援課
TEL:022-264-6481
FAX:022-264-6486
MAIL:shushoku@mail.tohoku-gakuin.ac.jp
文学部・経済学部・経営学部・法学部 (各3・4年)

○泉キャンパス
〒981-3193 仙台市泉区天神沢2-1-1
泉キャンパス 就職キャリア支援係
TEL:022-375-1161
文学部・経済学部・経営学部・法学部(各1・2年)・教養学部
※2023年度より土樋キャンパス・五橋キャンパスへ移転

○多賀城キャンパス
〒985-8537 多賀城市中央1-13-1
多賀城キャンパス 就職キャリア支援係
TEL:022-368-1101
工学部
※2023年度より土樋キャンパス・五橋キャンパスへ移転

<学部>
文学部、経済学部、経営学部、法学部、工学部、教養学部

<大学院>
文学研究科、経済学研究科、経営学研究科、法学研究科、工学研究科、人間情報学研究科

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