2026.07.21メールマガジン

【27卒AI活用調査】ガクチカ作成での利用は86.0%。学生はAIをどう使い、何に悩んだのか

【AIは“使うかどうか”から、“どう使うか”の段階へ】

ブンナビでは、登録学生を対象にしたアンケートを定期的に実施しています。今回は、2026年6月調査の結果より、27卒学生の就職活動におけるAI活用について取り上げます。

今回の調査では、就活において「自分はAIをうまく活用できた」という自信がある学生は、「とても自信がある」28.0%、「やや自信がある」48.0%を合わせて76.0%となりました。

 

【問】就活において「自分はAIをうまく活用できた」という
自信はありますか(択一)

回答 選択肢
───────────────────
28.0% とても自信がある
48.0% やや自信がある
17.0% あまり自信がない
7.0% 全く自信がない
───────────────────
また、ガクチカ作成に生成AIを利用した学生は、
「よく利用した(している)」55.0%、「少し利用した(している)」31.0%を
合わせて86.0%にのぼりました。

少なくとも今回の回答者においては、AIは一部の学生だけが使う特別なツール
ではなく、就職活動の中にかなり入り込んでいる様子がうかがえます。

AI活用の文脈は多岐にわたり、
--------------------
「文章の構成を整える」
「文字数を調整する」
「面接で聞かれそうな質問を出してもらう」
「自分の経験をどう伝えればよいか壁打ちする」
--------------------
といった、かなり実務的な使い方が見られました。

同時に、AIを活用した学生のうち37.2%が「AIっぽい文章になってしまった」、
18.6%が「面接で深掘りされた際に不安を感じた」と回答しており、
AI活用には便利さと不安の両面があることも見えてきました。

以下、詳細なデータと共に、就活とAIについての状況を整理したいと思います。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■TOPICS
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1.AIは就活の複数場面で使われている
2.ガクチカ作成で多かった活用は「作成・添削」「文字数調整」「自己分析」
3.AI活用で不安は軽減。一方で“AIっぽさ”への悩みも
4.有料利用者も一定数。AI活用への温度差も見られる
5.大学・企業が知っておきたい、AI時代の学生の実感

───────────────────────────────
1.AIは就活の複数場面で使われている
───────────────────────────────
今回の調査では、AIの活用シーンとして、
「自己PR・ガクチカ(エントリーシート)の作成・添削」が77.4%で最も高く、
次いで「志望動機の作成・ブラッシュアップ」69.9%、
「企業研究・業界研究」65.6%、「面接対策」63.4%となりました。

【問】就活のどのようなシーンでAIを活用しましたか(複数選択)
※「全く自信がない」以外を選択した方

回答 選択肢
───────────────────
77.4% 自己PR・ガクチカ(エントリーシート)の作成・添削
69.9% 志望動機の作成・ブラッシュアップ
65.6% 企業研究・業界研究
63.4% 面接対策(想定質問の作成・模擬面接の壁打ちなど)
3.2% スケジュール管理・タスク管理
0.0% その他
───────────────────

就職活動におけるAI利用は、
「ESを書くため」というアウトプット支援だけではなく、
--------------------
・企業や業界を調べる
・志望動機を整理する
・自己PRやガクチカをまとめる
・面接の想定質問を考える
--------------------
といった、就活の複数場面で活用されていることが分かります。

特に「自己PR・ガクチカ」「志望動機」「企業研究」「面接対策」は、
いずれも学生が悩みやすいテーマです。
一方で、スケジュール管理・タスク管理での利用は3.2%にとどまっており、
現時点では「就活全体の管理」よりも、「文章化」「情報整理」「選考対策」
の領域でAIが使われている傾向が強いようです。

AIは、学生にとって“答えを出す道具”という側面と共に、
就職活動の中で考えるべきことを整理する補助ツールとして使われている面が
大きいのかもしれません。

───────────────────────────────
2.ガクチカ作成で多かった活用は「作成・添削」「文字数調整」「自己分析」
───────────────────────────────
今回、特に注目したいのは、ガクチカ作成における生成AIの利用です。

ガクチカ作成では、生成AIを「よく利用した(している)」55.0%、
「少し利用した(している)」31.0%となり、合計86.0%が何らかの形で
利用していました。

【問】ガクチカ作成に生成AI(ChatGPTなど)を利用したことはありますか
(択一)

回答 選択肢
───────────────────
55.0% よく利用した(している)
31.0% 少し利用した(している)
5.0% 利用したことはないが興味はある
9.0% 利用したことはなく、今後も使う予定はない
───────────────────
活用方法として多かったのは、「ガクチカ文章の作成・添削」82.6%、
「文字数調整や表現修正」72.1%、「エピソード整理・自己分析」66.3%、
「面接対策」59.3%です。

【問】生成AIをどのように活用しましたか(複数選択)
※「利用した(している)」と答えた方

回答 選択肢
───────────────────
82.6% ガクチカ文章の作成・添削
72.1% 文字数調整や表現修正
66.3% エピソード整理・自己分析
59.3% 面接対策(想定質問など)
───────────────────
この結果を見ると、学生はAIを単に“文章を代わりに書かせるもの”として
使っているだけではなさそうです。

ガクチカ作成における悩みとしては、
48.0%「書き方・まとめ方がわからなかった」
45.0%「自分の強みをうまくアピールできなかった」
38.0%「面接で深掘り質問に答えられるか不安だった」
32.0%「エピソードに自信がなかった」
これらが上位に挙がりました。

【問】就活中「ガクチカ」の作成において、どのような悩みがありましたか
(複数選択)

回答 選択肢
───────────────────
48.0% 書き方・まとめ方がわからなかった
45.0% 自分の強みをうまくアピールできなかった
38.0% 面接で深掘り質問に答えられるか不安だった
32.0% エピソード(ネタ)に自信がなかった
23.0% 他人のガクチカと比較して焦った
15.0% 特に悩みはなかった
10.0% アルバイトしか経験がなく不安だった
1.0% その他
───────────────────
つまり、学生がつまずいているのは、
経験そのものがないことだけではありません。

--------------------
・自分の経験をどう整理すればよいのか
・どこを強みとして伝えればよいのか
・面接で聞かれたときに、どこまで話せるのか
--------------------
こうした不安を抱えながら、AIを使って言語化のきっかけを
つかもうとしている様子が見えてきます。

具体的な活用方法について、自由記述で聞いてみました。
--------------------
・自分の経験を箇条書きにして、強みが伝わる構成に整理してもらった
・PREP法に近い形でまとめるよう指示した
・「400字にまとめて」と文字数調整に使った
・面接官が聞いていて飽きない構成にしてほしいと指示した
--------------------
といった具体的な使い方が見られました。

AIは“代筆者”というより、学生にとっては“構成を整える相手”
“言語化の壁打ち相手”として使われている面が大きいように感じます。

───────────────────────────────
3.AI活用で不安は軽減。一方で“AIっぽさ”への悩みも
───────────────────────────────
ガクチカ作成時にAIを活用した学生に、AI活用によって不安が変化したかを
聞いたところ、「とても軽減された」33.7%、「やや軽減された」57.0%となり、
合計90.7%が不安の軽減を感じていました。

【問】作成時にAIを活用したことで、ガクチカ作成への不安は変化しましたか
(択一)※ガクチカ作成に生成AIを利用した方

回答 選択肢
───────────────────
33.7%:とても軽減された
57.0%:やや軽減された
7.0%:あまり変わらなかった
2.3%:むしろ不安が増えた
───────────────────

具体的なメリットとしては、「作成時間を短縮できた」76.7%、
「自分の強みや伝え方が整理できた」57.0%、
「ESや面接への不安が軽減された」40.7%が挙がっています。

一方で、AIを使った学生の中には、「AIっぽい文章になってしまった」37.2%、
「面接で深掘りされた際に不安を感じた」18.6%、
「AI利用への抵抗感・罪悪感があった」7.0%という回答も見られました。

【問】ガクチカ作成時にAIを活用してみて、どう感じましたか(複数選択)
※ガクチカ作成に生成AIを利用した方

回答 選択肢
───────────────────
76.7%:作成時間を短縮できた
57.0%:自分の強みや伝え方が整理できた
40.7%:ESや面接への不安が軽減された
37.2%:AIっぽい文章になってしまった
18.6%:面接で深掘りされた際に不安を感じた
7.0%:AI利用への抵抗感・罪悪感があった
0.0%:その他
───────────────────

自由記述でも、様々な意見が見られました。
--------------------
【メリット】
・文章のまとまりや構成の仕方で助かった
・自分では思いつかなかった視点を得られた
・壁打ちを通して自分の経験を棚卸しできた
・厳しめに面接練習をしてもらうことで、本番で落ち着いて受け答えできた
--------------------
【デメリット】
・AIで作ると抽象的な表現が多く、自分らしさが出にくい
・ES添削を任せるとAIっぽさが出てしまった
・面接ではAIが想定した質問以外のことを聞かれることも多かった
・情報収集では、誤った内容が含まれることもあり、自分で確認する必要があった
--------------------

AIは文章作成や整理には有効である一方、AIで文章が整うほど、
学生自身も「これは自分の言葉として話せるのか」という不安を感じている
可能性があります。

───────────────────────────────
4.有料利用者も一定数。AI活用への温度差も見られる
───────────────────────────────
今回の調査では、有料プランを契約状況についても調査しました。
結果、有料契約ありは53.0%でした。

【問】現在、有料プランを契約(課金)して利用している
AIサービスはありますか(複数選択)

回答 選択肢
───────────────────
33.0% Gemini(Gemini Advancedなど)
29.0% ChatGPT(ChatGPT Plusなど)
12.0% Claude(Claude Proなど)
3.0% Copilot(Copilot Proなど)
1.0% その他のAIサービス(有料のもの)
0.0% Perplexity(Perplexity Proなど)
0.0% 就活特化型のAIサービス(有料プラン・課金機能)
38.0% 有料プランには課金していない(すべて無料版を利用)
9.0% AIサービスは全く利用していない
───────────────────

ガクチカ作成に生成AIを利用しなかった学生に理由を聞くと、
「特に必要性を感じなかった」42.9%、「自分の言葉で書きたかった」35.7%が
上位となりました。

【問】ガクチカ作成に生成AIを利用しなかった理由はなんですか(複数選択)
※「利用していない」と答えた方

回答 選択肢
───────────────────
42.9% 特に必要性を感じなかった
35.7% 自分の言葉で書きたかった
14.3% 使い方がわからなかった
14.3% AIの文章に不安があった
14.3% 企業にバレるのが不安だった
14.3% その他(自由記述)
───────────────────

利用しない理由を見ると、AIへの抵抗感だけではなく、
--------------------
「必要性を感じない」
「自分の言葉で書きたい」
「使い方が分からない」
「企業にどう見られるか不安」
--------------------
といった複数の要因が混在しています。

学生の中でも、AIを積極的に使いこなしている層と、あえて使わない層、
使いたいが不安がある層に分かれているようです。

───────────────────────────────
5.大学・企業が知っておきたい、AI時代の学生の実感
───────────────────────────────
今回の結果から、大学・企業の双方にとって重要なのは、
学生がAIを使っているかどうかを単純に問題視すること、というよりも、
学生がAIをどのような不安の中で使っているのかを知ること、
ではないでしょうか。

学生は、様々な文脈においてAIを活用しています。

ガクチカ作成における悩みでは、「書き方・まとめ方がわからない」48.0%、
「自分の強みをうまくアピールできない」45.0%、
「面接で深掘り質問に答えられるか不安」38.0%が上位でした。

この数字からも、学生は「経験をどう意味づけるか」「どう伝えるか」
「面接でどう語るか」に悩んでいることが分かります。

大学のキャリアセンターにおいては、
AIの利用そのものを一律に否定するよりも、
--------------------
・AIで出てきた文章をどう確認するか
・自分の経験とズレていないか
・面接で自分の言葉として話せるか
・情報の正確性をどう確認するか
--------------------
といった観点で、学生と一緒に確認していくことが有効かもしれません。

また企業側においても、今後はESや志望動機がAIによって一定程度整えられて
いる可能性を前提に、学生を見る必要が出てくるでしょう。
「AI利用を疑う」という意味ではなく、むしろ、
--------------------
「なぜその経験を選んだのか」
「そのとき何を考えていたのか」
「うまくいかなかった点は何か」
「そこから何を学んだのか」
--------------------
といった問いを通じて、学生自身の言葉を引き出すことが、
より重要になっていくと考えられます。

実際に、AIを活用した学生のうち18.6%が
「面接で深掘りされた際に不安を感じた」と回答しています。

文章上は整っていることは、本人が語れる内容・状態である、
ということとイコールではなくなりました。
AI時代の就活支援・採用活動では、文章の完成度だけでなく、
その言葉が本人の経験と結びついているかを確認する視点が、
より重要になっていくのではないでしょうか。

───────────────────────────────
【まとめ】
───────────────────────────────
今回の調査から見えてきたのは、AIがすでに就職活動のさまざまな場面に入り込んでいるということです。

就活におけるAI活用に自信がある学生は76.0%。ガクチカ作成に生成AIを利用した学生は86.0%。AI活用シーンの上位は、自己PR・ガクチカ、志望動機、企業研究、面接対策。

特にガクチカ作成では、文章作成や添削だけでなく、エピソード整理、自己分析、文字数調整、面接対策など、かなり具体的な用途で使われていました。

一方で、「AIっぽさ、自分らしさの欠如、深掘りへの対応」など、AIを使えばすべての不安が解消されるわけではありません。

AIは、就職活動を効率化し、学生の不安を軽減する可能性があります。しかし、最後に問われるのは、やはり「自分の経験を、自分の言葉で語れるか」です。

大学・企業にとっても、AIをめぐる議論は「使うか/使わないか」だけでは整理しきれなくなっています。

学生がAIをどのように使い、どこで不安を感じているのか。その実態を踏まえたうえで、支援や選考のあり方を考えていく必要がありそうです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
いかがでしたでしょうか。最後までお読みいただきましてありがとうございました。
〔ブンナビ編集部/ブンナビ学生アンケート 27卒の就活進捗状況の報告〕

▽【お願い】▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽
メールマガジンについてのご意見・ご感想・ご要望をお待ちしております。
匿名で構いませんので、お気づきの点やご意見・ご要望など、
下記フォームよりご連絡いただけますと幸いです。
少しでも皆様の業務のお役に立つことができるよう、参考にさせて
いただきたいと考えております。
▼メールマガジンについてのご意見・ご感想・ご要望
https://questant.jp/q/form_bn_sjk?id=260714
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

メニューの開閉