2023.11.07メールマガジン

【キャリアセンター長・インタビュー】東洋学園大学 キャリアセンター 部長 佐藤 行央 氏

「本郷三丁目」駅(丸ノ内線)から徒歩4分、「水道橋」駅(都営三田線)から徒歩3分、「後楽園」駅(丸ノ内線/南北線)から徒歩7分と、3駅5路線でアクセスできる利便性の良い場所にキャンパスがある。

東京ドームを背に壱岐坂通りを歩いていくと、色鮮やかな陶片壁画“フェニックス・モザイク「岩間がくれの菫花」(※1)”が見えてくる。大学のシンボルとしてだけでなく、2008年に文京区・文の京 都市景観賞「景観創造賞」を受賞し、いまや町の顔にもなっている。

今回は、東洋学園大学キャリアセンター、部長の佐藤行央氏にお話を伺った。

▼都心の小規模大学という特色
本学は2026年に100周年を迎えます。
建学の精神“自彊不息(じきょうやまず)”(※2)には、創立者・宇田尚が学生に伝え続けた、学びや人生の基本姿勢が示されており、「日々の努力を怠らず学びに励むことで成長し、社会を変えていく人間になってほしい」という想いが込められています。

3学部4学科で約2,500人の学生が学ぶ小規模な大学です。3つの理念「時代の変化に応える大学」「国際人を育てる大学」「面倒見のよい大学」を大切に、教職員が協力して、学生一人ひとりの学びと成長を支えています。

昨今は、大学の定員割れなど、経営上の課題も指摘されています。都心の利便性の良い場所にキャンパスがあることはメリットですが、小規模大学という危機感はあります。学生に選ばれる大学になるためには、さらに差別化をはかっていく必要があるでしょう。

この規模感ゆえのメリットもあります。教職員の風通しが良く、互いに連携しながら教育支援をおこなえることです。教員と職員では担っている役割が異なります。目的を共有しながら忖度せずに、率直に議論することが求められます。それができる環境は、本学の良さであり、特色の1つと言えるでしょう。

▼大学教育のなかでおこなうキャリア探索
ゼミ活動における“産官学連携”に力を入れています。私も産官学連携推進室の責任者として、運営面の支援をしていく予定です。教員のなかには、研究テーマに沿った組織と連携してゼミ活動をしたい・・・という要望を持っているケースが多々あります。それを可能な限り実現するためのサポートをしていきます。

大学の学びを通して、仕事や社会人と接点を持つことで、学生の視線は自然と外を向くようになります。自身のキャリア選択にも関心を持つようになるでしょう。産官学連携のゼミ活動がきっかけで、インターンシップに参加したり、採用選考に応募したりと、キャリア探索につながっていくのも良いことだと考えます。

実社会と接触する機会としては、現代経営研究会(※3)も良い刺激となっています。年間6回程度、さまざまな分野の経営者をお招きしているのですが、現在進行形の社会課題を知り、未来のビジョンを直接経営者から聞く機会は貴重です。これから社会に出ていく学生にとっては、給与や福利厚生といった条件ばかりでなく、組織のビジョンや想いでキャリア選択するきっかけになっています。

実際、昨年度に講演いただいた経営者の話に感銘を受けて、内定を得た学生がいます。組織の方向性を知り、トップの考えに共感できたことは、他にはない企業研究となったようです。現代経営研究会は、他大学の学生や院生も大歓迎ですし、一般の方々も参加いただけます。今年度は対面とオンラインの併催ですので、ご興味あればご参加ください。

▼現実に即したキャリア・就職支援
私自身、前職では経営者という立場を経験しているので、人を採用・育成する難しさは理解しているつもりです。同時に教育機関への関心や課題も感じていました。だからこそ、残りのキャリアを教育に費やすことに意義を感じています。ご縁があって、昨年の7月に入職して学生支援に自身の経験を活かしています。

個人的には、就職活動は卒業後におこなえば良いと考えています。大学は教育をおこなうところです。4年間という時間をかけて、大学教育・キャリア教育をしっかりと修めれば、おのずと学生は自分の将来を見つけていくでしょう。それだけの大学教育・キャリア教育を提供することが、重要なのではないでしょうか。

しかし現在は、3年生になったらインターンシップの準備をはじめなければなりません。2年間でできることは限られています。今年の春学期に3年生の全員面談を実施したのですが、この時点でキャリア選択の方向性を具体的に持っている学生は多くありません。以前なら、ここから少しずつ世の中を見ていけば良かったのですが、それでは間に合わないほど、採用が早期化しています。

3年生には、夏季休暇中のインターンシップやオープンカンパニーへの参加を促したので、実際の参加状況を調べ、今後の進捗状況をリサーチしていく予定です。これを参考に、2年生までにどこまでの支援アプローチが必要なのかを見極め、今後のキャリア教育プログラムに反映したいと考えています。

▼学生の可能性を育む支援
大きな大学ではないので、個を大切にすることを基本姿勢としています。そしてなにより、学生の可能性を大事にしたいですね。近くで学生と接していると実感するのですが、きっかけ一つで学生は大きく化けます。たった半年で、同じ人物とは思えないほど思考も言動も成熟していきます。学生の成長を目の当たりにして、この仕事の面白さを実感しつつ、同時に育てる側の責任も感じています。

学生の入社後の様子も気になります。思い描いていたようなキャリア、もしくは納得できるキャリアを歩めているのか。互いのギャップが少なくなるように、企業には入社後のキャリアパスを示していただけると嬉しく思います。学生自身が納得するだけでなく、保護者の方も安心できるキャリアパスがなければ、学生に求人を紹介することは難しいでしょう。

この仕事を通じて、彼らの可能性を日々実感しています。終身雇用を良しとする時代ではありませんが、5年ぐらいは頑張れるファーストキャリアを見つけて、自身の可能性を開花させてほしいと願っています。

本学の卒業生が活躍しているというお声を多くの企業からいただけるよう、自分にできるキャリア・就職支援を実施していきたいと思います。
〔就職情報研究所 所長 平野 恵子〕

※1
フェニックス・モザイク「岩間がくれの菫花」
https://www.tyg.jp/archives/phoenix_mosaic/index.html

※2
建学の精神
https://www.tyg.jp/guide/philosophy.html

※3
現代経営研究会
https://www.tyg.jp/koukaikouza/business/index.html

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<大学データ>
東洋学園大学
〒113-0033 東京都文京区本郷1-26-3
TEL:03-3811-1696 (代)
https://www.tyg.jp/index.html

キャリアセンター
TEL:03-3811-1905(直)
FAX:03-3811-5024
E-mail:shushoku@of.tyg.jp

<学部>
現代経営学部 現代経営学科
人間科学部 人間科学科
グローバル・コミュニケーション学部
グローバル・コミュニケーション学科、英語コミュニケーション学科

<大学院>
現代経営研究科

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