2025.12.23メールマガジン

就活の準備「十分にできたもの」ES作成関連が大幅増、AIの影響か 他

ブンナビでは、登録学生を対象にしたアンケートを定期的に実施しています。
今回は、2025年11月調査の結果より抜粋してご報告いたします。詳細情報は、各大学担当・弊社HP宛にお問い合わせください。

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[1]就活の準備「十分にできたもの」ES作成関連が大幅増、AIによる影響か
[2]現時点で志望企業の絞り込みが出来ている割合は60%超えで昨対比増
[3]企業選びの軸「やりたいこと軸」「大手・安定性」「待遇・条件」が上位

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│1│ 就活の準備「十分にできたもの」ES作成関連が大幅増、AIによる影響か
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▼この時期の就職活動の準備状況に関して「十分にできていると思うもの」
「十分にできていないもの」を調査した。
「準備できている」と回答が一番多かったのは「自己分析」50.5%
(昨対比+20.2pt)、次いで「ガクチカ作成」47.6%(昨対比+19.8pt)
「自己PR作成」40.8%(昨対比+17.2pt)と上位が昨対比で大幅に増加する
結果となった。
上位3項目については「準備ができていないと思うこと」の回答で
反比例して大きく下がっている。

【問】就活で、すでに十分に準備・行動できたと思うことは何ですか
(複数選択)

回答 《昨対比》 選択肢
───────────────────
50.5%《+20.2》自己分析
47.6%《+19.8》ガクチカ作成
40.8%《+17.2》自己PR作成
27.2%《- 2.2》インターンシップや
オープンカンパニー・キャリア教育プログラム参加
25.2%《+11.0》ES対策
25.2%《+ 3.4》業界研究
22.3%《+ 7.2》企業研究
21.4%《+13.0》筆記試験・SPI対策
14.6%《+ 6.2》志望動機作成
13.6%《+ 1.8》マナー
5.8%《+ 2.5》面接対策
0.0%《- 1.7》OG/OB訪問
0.0%《- 7.6》その他
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【問】就活で、まだ十分に準備・行動できていないと思うことは何ですか
(複数選択)

回答 《昨対比》 選択肢
───────────────────
67.0%《- 2.8》面接対策
52.4%《- 2.2》企業研究
43.7%《- 2.5》業界研究
46.6%《-13.9》筆記試験・SPI対策
34.0%《- 7.2》志望動機作成
30.1%《- 6.0》マナー
30.1%《- 9.4》OG/OB訪問
27.2%《-19.9》自己分析
25.2%《-16.8》ES対策
25.2%《+ 0.9》インターンシップや
オープンカンパニー・キャリア教育プログラム参加
21.4%《-17.3》自己PR作成
20.4%《-16.6》ガクチカ作成
0.0%《+ 0.0》その他
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│2│ 現時点で志望企業の絞り込みが出来ている割合は60%超えで昨対比増
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▼11月調査時点での志望企業や志望業界の絞り込み状況を調査した
第一志望群まで絞り込んでいる学生は45.6%(昨対比- 2.3pt)、
第一志望企業まで絞り込んでいる割合と合わせると63%以上の学生が、
既に第一志望群を絞り込んでいることになる。
昨年度と比較すると微増傾向となった。

【問】志望”企業”の絞り込み状況を教えてください(択一)

回答 《昨対比》 選択肢
───────────────────
17.5%《+ 5.7》第一志望企業(1社)まで絞り込んだ
45.6%《- 2.3》第一志望群(複数社)まで絞り込んだ
36.9%《- 3.4》まだ絞り込めていない
───────────────────

一方「志望業界」の絞り込みに関しては、昨対比微減となっており
「まだいくつか迷っている」「業界で絞り込むつもりはない」の割合が
少し増えている。

【問】志望”業界”の絞り込みの状況を教えてください。(択一)

回答 《昨対比》 選択肢
───────────────────
22.3%《+ 1.3》明確に絞り込んだ
41.7%《- 5.3》ある程度絞り込んだ
23.3%《+ 2.3》まだいくつか迷っている
5.8%《- 0.9》全く絞り込めていない
6.8%《+ 2.6》業界で絞り込むつもりはない
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│3│ 企業選びの軸「やりたいこと軸」「大手・安定性」「待遇・条件」が上位
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▼企業選びの軸について調査したところ1位「やりたいこと軸」66.0%、
2位「大手・安定性」55.3%、3位「待遇・条件(給与・福利厚生)」44.7%
となった。

【問】企業選びの軸について、当てはまるものをすべてお答えください
(複数選択)

回答 《昨対比》 選択肢
───────────────────
66.0% やりたいこと軸
55.3% 大手・安定性
44.7% 待遇・条件(給与・福利厚生)
37.9% 志望業界軸
36.9% 社風・雰囲気
35.9% 勤務地・働く場所
35.9% ワークライフバランス
27.2% 長く働ける
22.3% 自己成長・活躍
20.4% ビジョン・理念
19.4% 知名度・ブランド
14.6% 環境・社会貢献
7.8% 副業ができる
2.9% SDGs軸
1.0% LGBTへの配慮
0.0% その他
───────────────────

また、自己分析の方法に関しても調査したところ、やり方を確立している
割合は約4割、方法に関しては「生成AI」「自己分析ツール」などのツールを
利用して作成しているという回答が目立った。

【問】自己分析のやり方は確立していますか(択一)

回答 選択肢肢
───────────────────
42.7% はい
57.3% いいえ
───────────────────

【問】「はい」と回答した方にお聞きします。具体的にどのような方法で
自己分析を行いましたか。(自由記述)

(回答:一部抜粋)
・チャットGPTと話し合う
・なぜなぜ分析やchatgpt で問答を繰り返す。
・就活サイトのAI自己分析ツールを使った
・数社の選考を受けてesを書いたり面接を受けたりする中で自分について
理解していった。
・生成AIと対話
・先輩に聞きながら行った
・幼少期からある、私に関係したイベントをすべて書き出した
・あるイベントに参加したときに自分の過去を振り返ったので
そこから抽出している
・キャリアセンターでもらったシート

 

▽今回は2026年の11月アンケートの結果から「志望業界や企業の絞り込み状況」「就活の準備状況」「自己分析の方法」を中心にピックアップした。今回の調査で一番気になったことは「就職活動の準備が大きく変わったこと」と言えそうだ。ESを作成する上でも欠かせない「自己分析」「ガクチカ」「自己PR」は、多くの学生が準備で苦戦するものの代表格である。それが今年は「準備できている」という回答が大きく伸びる結果となっている。(正直、集計が間違っているのでは?と疑うほど大きい変化である。)

理由の一つとして大きいもとして、「生成AI技術の進化と浸透」を見逃すわけにはいかない。ここ1年だけを見ても生成AIツールの進化は目覚ましく、就活生の動き方も26卒と比較しても大きく様変わりしていると思われる。

もちろん、26卒の就活準備でも生成AIはあっただろう。ただ「AIを使うこと自体の是非」を問うような印象があった。AIを使うことが「悪いことでは?」という意識があった。

しかし現在はどうだろう。一気にAI技術が、我々の生活に浸透してきている。なにか知りたいことを検索すれば、結果をAIが概要を表示してそれで事が足りる。「ゼロクリック検索」という言葉まで出てきた。「AIを上手に利用して効率よく物事を進めること」が当たり前になりつつある。

それは就職活動にも影響が出ている。今回、自己分析の方法を問うた設問に関しても「生成AIと対話」「チャットGPTと話し合う」などの回答が目立った。AIは就活生にとって「相談相手」という地位になりつつあると感じた。

時代の流れに合わせて技術が進化し、技術を上手に利用し生活が充実することは歓迎することだともちろん思う。

しかし一方で、便利すぎるがゆえに道具に足元をすくわれないように注意しなければならない。これだけ進化が速いということは、同じようにAIに「自己分析」や「自己PR」作成の指示を出し、似通った内容が作成され、それを利用している学生も同様に増えているということなのだから・・・。
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■出典元(就職情報研究所)
【2027卒】学生アンケート調査【11月版】より

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株式会社文化放送キャリアパートナーズ
ブンナビ編集部

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https://bunnabi.jp/
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