2026.02.24メールマガジン

「オヤカク」「オヤオリ」?就活における親の影響力の実態/学生の意思決定の裏側にある、“もう一人の意思決定者”/採用現場が意識すべき、親との適切な距離感とは 他

【就活は“本人だけの意思決定”なのか】データで見る、親の関与の実態

近年、「オヤカク(親への内定確認)」「オヤオリ(親むけのオリエンテーション)」といった言葉が採用現場で聞かれるようになりました。背景には、就職活動における親の影響力の増大があります。

今回は、弊社作成資料『新卒採用戦線総括2026』に掲載された調査結果をもとに、学生の意思決定における親の関与の実態と、その意味について考察します。
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■TOPICS
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1.親への相談は多数派:民間志望者61.0%、公務員志望者75.9%
2.約3人に1人が経験:志望先への“親の干渉”
3.意思決定の情報源としての「親」の存在
4.内定辞退にも影響する親の意見
5.採用現場が意識すべき「見えない意思決定者」

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1.親への相談は多数派:民間志望者61.0%、公務員志望者75.9%
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就職活動において、親は依然として重要な相談相手です。

「親に就活について相談したことがある」と回答した学生は、民間志望者で61.0%、公務員志望者では75.9%にのぼりました。

また「最も頼りになる相談相手」としては、母親(17.6%)がトップとなり、学内の友人(13.2%)、キャリアセンター(9.9%)、父親(7.7%)を上回っています。

学生にとって親は、単なる同居家族ではなく、進路選択における重要な助言者となっていることが分かります。

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2.約3人に1人が経験:志望先への“親の干渉”
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さらに、「志望先について親に干渉された経験がある」と回答した学生は、民間志望者で28.4%、公務員志望者では35.1%と、いずれも高い割合となっています。

学生のコメントからは、
・「企業の雰囲気が合わないと言われた」
・「勤務地が遠いことを理由に反対された」
・「将来性が不安と指摘された」
など、企業選択の具体的な判断にまで親が関与している実態が見えてきます。

これは、企業側が直接接触できない“もう一つの評価軸”が存在していることを意味しています。

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3.意思決定の情報源としての「親」の存在
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入社意思決定の情報源としては、「転職サイト等の口コミ」(54.2%)、「企業HP」(53.5%)が主流ですが、「親の意見・アドバイス」と回答した学生も25.8%にのぼりました。公務員志望者では、この割合は38.2%とさらに高くなります。

企業が提供する公式情報だけでなく、家庭内での評価や解釈が、最終的な意思決定に影響していることが分かります。

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4.内定辞退にも影響する親の意見
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内定辞退のきっかけとして、「親・兄弟姉妹・親戚」を挙げた学生は、民間志望者で7.0%、公務員志望者では13.4%に達しています。

さらに「親の指摘により選考や内定を辞退した経験がある」と回答した学生は、民間志望者で11.5%にのぼります。採用活動において、内定後の意思決定段階でも、親の影響が無視できない存在であることが明らかです。

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5.採用現場が意識すべき「見えない意思決定者」
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一方で、「親向け説明会」などの実施を望む学生は、民間志望者で3.7%、公務員志望者で5.9%と限定的です。企業・自治体側の実施率も1~2%台にとどまっており、親への直接的なアプローチが一般化しているとは言えません。

しかし、意思決定の背景に親の影響がある以上、企業が発信する情報は、学生本人だけでなく、その家族にも理解・納得される内容であることが求められます。勤務地、キャリアパス、安定性、働き方など、「親世代が重視する観点」を意識した情報開示も、採用力を左右する要素の一つとなりつつあります。

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【まとめ】
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就職活動は、学生本人が主体となるプロセスですが、その意思決定の背景には、親という重要な影響者の存在があります。企業にとっては、直接接触することのない「もう一人の意思決定者」を意識した情報発信が求められます。

採用活動において重要なのは、学生本人の理解だけでなく、その選択が周囲からも納得されるだけの透明性と説明力を備えることです。採用競争が激化する中、「本人に選ばれること」に加え、「本人が安心して選べる状態を作ること」が、今後の採用力を左右する鍵となるでしょう。

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こうした背景を踏まえ、弊社では就活生の親向け情報サイト「OyatoKo(おやとこ)」を運営し、保護者に向けた情報発信を行っています。

就職活動において、親の存在は重要である一方で、「どこまで関わるべきか」「何を伝えるべきか」に悩む保護者も少なくありません。

OyatoKoでは、

・現在の就職市場の状況
・親として適切な関わり方のヒント

などを分かりやすく解説し、過干渉でも放任でもない、“支援者”としての関わり方を提案しています。

就職活動は、学生本人の成長の機会であると同時に、親子が将来について対話する重要な機会でもあります。

企業・大学の皆様におかれましても、学生本人だけでなく、その背景にある家庭環境や保護者の理解を意識した情報提供が、より納得感のある意思決定につながると考えられます。

▼就活生の親向け情報サイト「OyatoKo(おやとこ)」
https://oyatoko-career.com/

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いかがでしたでしょうか。最後までお読みいただきましてありがとうございました。
〔ブンナビ編集長 間宮 康之〕

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