ようやく国立大学でも就職指導強化の動き[2004.06.08] - 就職情報研究所

 
[2004.06.08]
ようやく国立大学でも就職指導強化の動き
 
 ここ数年、国立大学のなかでも就職ガイダンスや企業セミナーに前向きに取り組むところが増えてきた。その先進例は、一橋大学。同大学では、すでに30年以上前から学内に就職情報室を持ち、OBを専任者として配置、学生団体と協力しながら活発に就職ガイダンスを企画、運営してきたのはよく知られているが、こうした就職へ取り組みがようやく、ほかの国立大学でもはじまった。

  OBの配置までとはいかないが、まずは、就職ガイダンスの拡充をはかったり、学生団体主催の企業セミナーに協力したりする動きである。東大、京大、阪大、神戸大学では、数年前から、企業セミナーが学内で開かれるようになった。

  東大のように、学生のほうから就職イベントを企画したり、ホームページを運営したりしている大学も増えてきた。昨年、東大経済学部の自治会主催の企業セミナーでは、参加企業20社、参加学生数1,000人と盛況だった。これらの企業セミナーは、学生や先輩からの強い要望があるのだから、熱烈歓迎となったのも当然だろう。

  しかし、これができるのは、人気のある旧帝大だけ。ほかの地方国立大学は、学生団体が弱体なことと学生数が少ないから、とてもこうはいかない。そこで大学の学生課(就職支援係)が、率先して求人開拓をしたり、就職指導をしたりしなくてはならない。その動きも活発になってきた。

  筑波大学では、国立大学初の就職課を設置したのもそうした意気込みの表れだろう。就職指導の充実という動きとして注目したいのが千葉大学のキャンパスキャリアアドバイザー制度。これは、大学が、銀行、証券のベテラン5名を就職指導の窓口に配置し、学生の就職活動を支援するというシステムだ。

  学生は、キャリアカルテに経歴、職業観、自己PR、志望企業などを記入する。アドバイザーがそのカルテにもとずいて、個別に1時間程度、面談して就職についてのアドバイスをする。キャリアアドバイザーは、自分の職業経験やキャリアを学生にじっくり語りかける。

  就職だけでなくキャリア形成の方法から進路問題に及ぶこともしばしばだったという。ここに元金融マンのキャリアが生きる。それに地元企業の掘り起こしにもプロの目が光る。なにしろ地元で大手銀行の支店長をやっていたり、本店で調査部にいたりした人もいるからだ。学生の評判が上々だったので、ことしも実施する予定という。

  こうした国立大学の動きは、就職指導だけでなく、キャリアサポートへの動きとなって進んでいる。すでに京大では、キャリアサポートセンターを設置し、学生にキャリアデザイン、就職活動、企業研究、就職ガイダンスを行なっているし、広島大学は、キャリアセンターを設置、8人の専任相談員を配置している。国立大学の就職指導強化の動きは、企業にとっても学生とのミスマッチ防止のためにも歓迎したい動きといえよう。ことしは、国立大学の学生課にも顔を出してみては、いかが。
[2004.06.08]

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